水田の鏡に揺蕩う田毎の月
峰棚田の
宵闇に蛍の灯り舞う段々畑
峰棚田の
黄金の稲穂と真紅の彼岸花
峰棚田の
野焼きの跡に春待つ原風景
峰棚田の

つなぐ棚田遺産 ~ふるさとの誇りを未来へ~ Legacy of the Bonded Terraced Fields

峰棚田は、江戸時代末期に通潤橋を造った惣庄屋そうじょうや布田保之助ふたやすのすけが手掛けた嘉永福良井手かえいふくらいで(用水路)の保全活動や、
その歴史を地元の子どもたちへと語り継ぐ活動など、
棚田地域振興の積極的な取り組みが評価され、
令和4年3月25日農林水産省によって優良な棚田を認定する取組「つなぐ棚田遺産」に認定されました。

展望所 Peak Terraced Rice Fields Viewpoint

春夏秋冬、峰棚田の絶景を一望できる新名所。
山都町西側の山間地標高約400mに位置し、南に島木の間谷山(九州山地)のシルエットが静かに広がり、遠くには阿蘇外輪山あそがいりんざんの雄姿を望むことができます。時として大矢野原の壮大な景色が広がり、歴史と現代が交錯する風景となります。

3月、菜の花が穏やかな春の訪れを告げます。

5月の田植え直前、水で満たされた田んぼが水鏡となり、その水田一つ一つに映る「田毎たごとの月」は水面の微細な揺れや、自然の音とともに、多くの人々に感動や静寂の時を与えてくれます。

田植え後の夏は、新緑の田園を蝉の鳴き声が響き渡り、夜には蛍が飛び交い幻想的な風景が広がります。

秋の収穫前になると、棚田に黄金色の稲穂が頭を垂れ、真っ赤に咲き誇る彼岸花が鮮やかなコントラストを描き、冬は野焼きの後見渡す限り黒一色となり、新たな芽生えと共に春の訪れを静かに待ちます。

Spring, Summer, Autumn, and Winter

菜の花

菜の花

見頃(時期)
4月上旬〜4月中旬

田毎の月

田毎の月

見頃(時期)
5月下旬〜6月初め

田植え直前、水で満たされた田んぼが水鏡となり、棚田の水田一つ一つに美しい月が映り、古き良き日本の感動的な情景が広がります。

見頃(時期)
6月上旬〜6月中旬

新緑の棚田

新緑の棚田

見頃(時期)
8月下旬~9月上旬

彼岸花

彼岸花

見頃(時期)
8月下旬〜9月下旬

黄金色の稲穂

黄金色の稲穂

見頃(時期)
9月下旬

布田神社例大祭

布田神社例大祭

見頃(時期)
10月2日

嘉永福良井手かえいふくらいでを手掛けた布田保之助ふたやすのすけに感謝し、また、豊作を願い創建された布田神社。
祭りの際振舞われる新米のおにぎりは、子宝のお米として、地元以外の方も噂を聞きつけお越しになる程の人気です。

棚田の雪景色

棚田の雪景色

見頃(時期)
1〜2月

※ 降雪があった場合に限ります。

野焼き後

野焼き後

見頃(時期)
2月下旬〜3月上旬

の歴史 History

山都町中心街と御船町との中ほどに位置する峰棚田。
標高350~400mの山中に約450枚の棚田が、江戸末期に築かれました。

春の通潤橋

通潤橋を造った惣庄屋そうじょうや布田保之助ふたやすのすけが手掛けた嘉永福良井手かえいふくらいでは御船川で取水された後、十数個の隧道ずいどう(トンネル)を経ながらゆったりと集落全体を巡り、再び御船川へ戻っていきます。
約170年前に造られた用水システムが現在も峰棚田を潤し続けているのです。

山林・畑しか無い時代に、10km先の川から水を引くことは、難工事と考えられていましたが、一大プロジェクトでもあった嘉永福良井手かえいふくらいでの建設により、水を引くことに成功しました。それを祝って地元住民で布田神社ふたじんじゃを創建し、今でも毎年10月2日は布田神社例大祭が行われています。
この嘉永福良井手かえいふくらいでは、当時の測量で1mに1mmの落差を付けるといった緻密な設計がなされています。
また、雨の日には山から大量の水が入って井手が氾濫するのを防止するために、水の流れをやさしくする「押水工法」が採用され、井手が壊れないような技術も用いられており、現在も継続的な農業が行われています。

特にお米においては除草剤の使用を極力控えているため、6月は蛍が飛び交い、幻想的で美しい風景を見ることができます。さらには、水が張られた時期にしか見ることのできない、水田の一つ一つに映る「田毎たごとの月」の絶景も堪能できます。

峰地域では、棚田を保全するために鳥獣害防止として畦畔けいはんに彼岸花を植えて球根のにおいで防除するとともに、良好な景観となるように取り組んでいます。
また、地元小学校の生徒へこれまでの棚田の歴史などを語り継ぐことで、興味関心を持ってもらうような活動も行っています。

峰棚田で作られた合鴨米

地元の安心安全で環境にやさしい合鴨米は、
除草剤、農薬を一切使わず自然のままで生産しており、
有機JASの認定を受けています。

峰棚田で作られた棚田米

農薬を最低限度に抑え自然環境の保全を目的とし、
昔ながらの農法で行っています。
寒暖の差がはげしい地域なので
お米が冷めてもおいしいと評判です。

アクセス Access

ご注意ください

道幅が狭いため、軽自動車以外の車は脱輪したり、引き返せなくなることがありますので、地図上の第一駐車場(道路わき)若しくは第二駐車場(中島南部小学校跡)に車を止めて、徒歩にて現地(1.5km程の登り坂)に向かってください。

第一駐車場
(展望所まで徒歩にて約1.3kmの登り坂)
住所:熊本県上益城郡山都町島木
第二駐車場
(展望所まで徒歩にて約1.5kmの登り坂)
住所:熊本県上益城郡山都町島木
山都町立中島南部小学校跡地 (島木簡易郵便局向かい)

駐車場から展望所までの道のり

注意事項

道幅が狭いため、軽自動車以外の車は脱輪したり、引き返せなくなることがありますので、地図上の第一駐車場(道路わき)若しくは第二駐車場(中島南部小学校跡)に車を止めて、徒歩にて現地(1.5km程の登り坂)に向かってください。

  • 農耕車優先です。
  • 農作業の邪魔になるようなことはしないでください。
  • 許可なく、畦や水路等へは立ち入らないようにしてください。

イノシシやシカ被害を防止する「電気柵」が経路上に設置してありますので、触れないようにご注意ください。

トイレは中島南部小学校跡にあります。(和式の水洗)

蜂や蛇、野生動物と遭遇する可能性があります。

周辺観光情報 Local Tourist Information

通潤橋
布田神社
嘉永福良井手
観音滝
白糸台地の棚田
菅迫田の棚田
道の駅 通潤橋
通潤橋ミエルテラス
道の駅 清和文楽邑
Topにもどる